プロバクター工法 仕様書

仕様概略

1980年代に1次の開発を終了した「プロバクター工法」前身は今日までその効果と安全性について実証を積み上げてきたと言える。しかし溶剤としてキシレンを使用しており、72時間後には厚生労働省による「室内空気中化学物質の室内 濃度指針値」0.2ppmをクリアするが48時間では十分でない為、品番SA基準の製品は十分な乾燥養生が出来る工場、長期間の工事又は住居以外での限定使用とした。

一般向けにはエタノールを主剤として標準化した「プロバクター工法」を実施する。以下はその一般的使用を㎡当りの薬剤使用量と最低乾燥時間で示した。

 

 

1. 表層洗浄処理

殺菌能力と漂白能力を併せ持った薬剤「カビサールS」の使用により、除カビ、除藻、殺カビ(殺菌)、殺藻、漂白など微生物汚染部位の汚染除去と漂白を同時に実現する処理。

 

2. 深部殺菌処理

「表層洗浄処理」を行った既築建築物や新築物件を対象に「抗菌・防カビ被覆処理」前に被覆処理までの殺菌状態を維持するために行う殺菌処理。
新築建築物等で微生物汚染(主にカビ)が確認されないものは除カビ・漂白工程は必要ないことから、殺菌能力に優れた「X60E」による殺菌を行う。
新築建造物では「X60E」による殺菌が「1次殺菌工程」となり、既築建築物で除カビ、漂白工程を行った後の処理としては「2次殺菌処理」となる。

 

3. 抗菌・防カビ被覆処理

抗菌・防カビ剤を被覆剤により対象表面に固定し、長期的な抗菌・防カビ性能を発揮させる被覆処理。
本来、不十分な換気状態や同室内で温度差が顕著な部位など、結露しやすい部位での微生物災害対策は結露の根本的な対策を実施するか、結露による溶剤の溶解、溶出を防ぐ以外に方法はない。
また薬剤の溶出・劣化による殺菌能力の低下を補完するために被覆処理膜に通気性及び帯電防止効果を持たせることにより、カビの栄養源とカビ胞子自体の付着を防ぐことも重要である。
これらの要求に応える薬剤として本工法では「モルシールSUN06MZ」を用い、対策面の長期間耐久性を持たせた抗菌・防カビ被覆を行うものである。
「抗菌・防カビ処理」とは「表層洗浄工程」や「深部殺菌処理」ではカビ発生部位を中心に対策するのに対して、居住者に向き合う壁、天井、床など全面を対象とする。
さらに「抗菌・防カビ被覆処理」ではクロス、ボードなどを張る前工程で躯体そのものに対策を行う「下地抗菌・防カビ処理」とクロス、ボードを張った上に実施する仕上げに当たる「表層抗菌・防カビ処理」がある。

3-1. 下地抗菌・防カビ処理

躯体の深部殺菌処理を行ってもクロスやボードなどで内装仕上げを行うとその接着面は結露しやすい場所となり、カビ発生場所になることがある。
深部殺菌処理後、長期的な抗菌・防カビ環境を構築する意味で下地・防カビ処理を「モルシールSUN06MZ」で行う。

 

3-2. 表層抗菌・防カビ処理

ボード、畳、クロス、塗装面など居住者に向き合う内装面に「モルシールSUN06MZ」を用いて仕上げのコーテイングを行う。

 

4. 基本工法 

設計の為の基本的な考え方は対象建築物が新築か既築か、カビの発生が見られるかどうか、また、将来の建築物使用状況を想定して、躯体処理を先行して行うかによる。以下に基本工事パターンを示した。

 

4-1. 新築等、カビの発生がなく、除カビ工程を必要としない予防工事
工程 使用薬剤 単位 使用量(ml) 使用量(回) 乾燥時間
深部殺菌処理 X60E 80 80 60分↑
表層被覆処理 SUN06MZ 70 35×1(2回) 30分 4時間↑

 

4-2. 既築、カビの発生がある物件の工事
工程 使用薬剤 単位 使用量(ml) 使用量(回) 乾燥時間
表層洗浄処理 カビサール 100
深部殺菌処理 X60E 80 80 60分↑
表層被覆処理 SUN06MZ 70 35×1(2回) 30分 4時間↑

 

4-3. カビ発生はないが、将来予測により、躯体下地処理を行う工事
工程 使用薬剤 単位 使用量(ml) 使用量(回) 乾燥時間
躯体下地処理 SUN21MZ 70 35×2 30分↑
ボード等処理 X60E 80 80 60分↑
表層被覆処理 SUN06MZ 70 35×1(2回) 30分 4時間↑

 

4-4. カビの発生があり、躯体下地処理を行う工事
工程 使用薬剤 単位 使用量(ml) 使用量(回) 乾燥時間
表層洗浄処理 カビサール 必要量
深部殺菌処理 X60E 80 80 60分↑
躯体下地処理 SUN21MZ 70 35×2 30分↑
表層被覆処理 SUN06MZ 70 35×1(2回) 30分 4時間↑